身体測定2

西川先生の声でみんな動き出した。先頭から順に階下の保健室へと移動を始める。先生は先頭に立って歩くことはせず、教室の入り口のところに立っていた。僕は、すぐ横に下着姿の南さんが居るというだけでドキドキした。

2年1組の教室は2階の端にあるので、階段はすぐ傍だ。保健室も1階の端にあるので、移動距離は短かった。西川先生の前を通り過ぎてから、僕はちらちらと横を歩いている南さんを盗み見た。先生に注意された直後だけに、手で隠すことはできない。けれど、心持ち手が前に出ていて、パンティの前を隠そうとしているのがわかった。

すくめた華奢な肩、少し浮いた鎖骨、谷間ができているところを見ると、胸は結構ありそうだった。わざと少し遅く歩いて、パンティに覆われたお尻を見る。彼女が歩みを進める度に、白い生地に浮いたシワが複雑な動きを見せるのがいやらしかった。

(素っ裸の男が目の前にこれだけ居るっていうのは、どういう気持ちなんだろう)

そんなことを考えていたら、すぐに保健室と書かれたプレートが見えてきた。と、後ろで西川先生の声がした。

「ほら、みんな隠すな。手は横、シャキッと歩く」

教室に残ったのかと思っていたけど、先生は後ろからついてきていた。後ろから南さんの下着姿、とりわけ白いパンティに覆われたお尻を眺めていたに違いない。僕が遠慮がちに行った行為を、教師という立場を利用して堂々と行ったのだ。

一旦みんなの足が止まった後、列の先頭から保健室の中に吸い込まれてゆく。最後に僕と南さんが入室する。入り口すぐ横という予期しない場所に藤沢先生が居たので、一瞬ドキッとした。

「はい、そのまま並んで座りなさい」

そう言うと、藤沢先生は廊下に出て戸を閉めた。藤沢先生が廊下に出たのは少し不思議な気もしたけど、室内には校医の先生らしい女の人が居たので、その人が測定するのかと思った。僕は、列の最後尾に南さんと隣り合わせで座った。剥き出しのお尻が少しひやっとした。

ふと、廊下から話し声が聞こえた気がした。西川先生と藤沢先生だなと僕は思った。けれど、どうも声の雰囲気がおかしい。入り口の戸に寄り掛かる振りをして聞き耳を立てる。

「───あら、そう・・・わかってますわね?今夜・・・」

「あ、いやあ。えーと・・・いッ!」

押し殺したような声が聞こえたと思ったら、ガラッと戸が開いて藤沢先生が入ってきた。入り口のところで一旦立ち止まった藤沢先生を見上げた僕は、ドキリとした。先生は南さんを見ていたけど、その目は生徒を見守る教師の目じゃなかった。僕はあわてて顔を伏せた。さっき聞こえた会話も気になる。いったい西川先生と何の話をしていたんだろう。ちょっと先生同士の会話とは思えなかった。僕は、昨日学校案内の時に感じた微妙な空気を思い出していた。

「はい、順にここに乗って真っ直ぐ立ちなさい」

身長計らしき機械が列の先頭の方にあった。その傍に藤沢先生が立っている。先頭の男子が身長計の柱に背中をつけるように立つと、藤沢先生が機械を操作した。ウィーンという音がして、柱の上から測定用のバーが降りてくる。バーが止まったところで値を読み取って、ノートみたいなものに書き込んでいた。

「測り終わったら、矢野先生に診察してもらいなさい」

そういえば、昨日職員室に戻る時に会った女の先生だ。校医の矢野先生。測定を終えた男子が、今度は部屋の真中、僕から見て左斜め前あたりに居る矢野先生のところに移動する。そこには丸い椅子があって、そこに座って診察を受けるようだ。移動する時にちらっとアレが見えた。藤沢先生は、西川先生みたいに隠すなとは言わなかった。

普段慣れない格好で20人も集まったもんだから、何となく室内はザワザワしていた。うるさいってわけじゃないけど、静かってわけでもなかった。

「少し静かにしなさい。それから、先生に訊かれたら大きな声でハッキリと答えなさい」

下着姿の南さんも見たかったけど、あからさまに見るのはまずい。それに、これから何をするのか知りたいという気持ちもあったので、僕は測定を終えた男子の様子を見ていた。

ひとつかふたつ質問に答えた後、聴診されている。特に変わった様子はなさそうだった。ま、普通かなと思って視線を身長計の方に戻そうとした時、矢野先生がその男子の乳首をつまんだのが見えた。すぐに手は離したけど、また質問している。いったい何の検査なのかわからないけど、特に痛いとかいうわけでもないみたいだった。

一瞬ホッとした僕の目に、さらに信じられない光景が飛び込んできた。矢野先生が、手袋をした手でその生徒のチン○の皮を剥いたのだ。僕は唖然とした。一体何をやってるんだ。矢野先生は、傍らのトレイから綿棒を取って剥いたチン○を数回擦ると、それをチャック付きの袋に入れた。

最後に男子生徒を立たせた。一応隠してはいたけど、見たくもないものが見えた。ふと、南さんもあれを見ているのかが気になった。矢野先生は、男子のお尻に手をあてて何かしたけど、すぐに終わった。男子生徒が僕の後ろに座り、列が1人分前に移動した。

西川先生は身体測定と言っていたけど、健康診断も兼ねているらしい。今まで見たこともない診察の内容に唖然として、下着姿の南さんの事も忘れていた。自分の番はすぐに回ってきた。

藤沢先生の視線を意識して、手を前にそろえて前屈みになってしまう。男でも恥ずかしいものは恥ずかしい。

「はい、背筋を伸ばす」

ウィーンという音がしたと思ったら、コンと頭にバーが当たった。藤沢先生がノートに値を書き込む。どうやら身長と同時に体重も測っているようだ。

「前が少し詰まってるから、そのまま待ちなさい」

僕は、素っ裸のまま身長計の上で待たされた。でも、すぐに診察の順番は回ってきた。

「はい、大きく深呼吸して~」

椅子に座るなり矢野先生が言った。聴診器のひやりとした感触を胸に感じた。くるりと回って背中にも聴診器があたる。はい、と言ってまた前を向かされる。正直、聴診なんてどうでもよくて、チン○の皮を剥かれるということで頭が一杯だった。と、その前に乳首をつままれた。矢野先生の少し冷たい手の感触。一体何をされるのかと思っていたけど、痛いかどうか訊かれただけで、特にどうということはなかった。

「少し足を開いてね~」

いつの間にか左手に手袋を嵌めている。いよいよだと僕は思った。毛がまばらに生えている成長途中のチン○を女の先生に見られるなんて・・・。ビニール製の手袋の感触をそこに感じた直後、一気に剥かれた。半勃ちだったそこが少し大きくなる。

僕の気持ちとは裏腹に、矢野先生は機械的に綿棒を擦り付けると、「はい、おわり」とでも言うかのようにそれをチャック付きの袋にしまった。

「はい、むこう向いて立って」

言われるままに立つと、一瞬お尻の割れ目を開かれた。

(うわ、マジで?)

肛門の検査だろうか?それにしても、あんな一瞬で何がわかるというのだろう。疑問を感じつつも、健康診断だし特に意見をしたりはしない。まあ他のクラスメートも同じなんだし、自分だけ恥ずかしがることもないだろう。

列の最後尾に戻ると、身長計を弄っている藤沢先生と下着姿で座っている南さんが見えた。まだ測定は終わってないらしい。結構間はあったはずだけど・・・。

「ふう、よしよし大丈夫。ごめんね、待たせちゃったわね」

僕が戻って少ししてから、藤沢先生が言った。これから測定するらしい。機械の調子でも悪かったのだろうか。と、再び藤沢先生が口を開いた。

「あら、測定は全裸。女子だから下着なんてことはないわよ」

保健室がどよめきに包まれた。