面接2

「きゃあっ」

真理は反射的にスカートの裾を握って、膝の前を手で覆った。役員の1人が傍に来て、脚を揃えて座る真理のタイトスカートの中を覗いたのだ。

「隠しちゃだめでしょう。もしかして当社の下着を着けているというのは嘘ですか?」

「ほ、本当です、着けています」

「それなら見せてください」

役員はそう言うと、真理の手を退けさせて再度スカートの中を覗いてきた。真理は太腿の上で両手を握り、俯いてじっとしている。

「もう少し脚を開いてください」

綺麗にそろえられた真理の膝が僅かに開いた。だが、役員はその僅かな隙間に両手を入れると、さらに力を入れて左右に開かせた。タイトスカートが少しずり上がり、真理の膝の間に拳ひとつ分の隙間があいた。役員はその隙間からスカートの奥をじっと見詰めている。

「よく見えないですね、立ってスカートを捲くり上げてください」

真理は信じられないという表情で役員の顔を見た。役員は真面目な表情でじっと真理を見ている。もう1人の役員は組んだ手に顎を載せて少しにやけた表情でこちらを見ていた。止めようとする気配は無い。

真理は仕方なく立ち上がると、ためらいながらタイトスカートを手繰った。タイトスカートの裾が徐々に上がってゆき、ストッキングの裾と真っ白な太腿が露になる。純白のパンティが半分程その姿を現したところで、真理は手を止めた。真理が穿いているストッキングはパンストではなく、太腿の中程までの長さのものだ。最近のものはゴムの部分が強化され、ガーターベルトを着ける必要は無かった。

「見たところ当社のもののようですが・・・」

役員はそう言って真理の後ろに回る。「よいしょ」と言って真理が座っていた椅子に腰掛け、さらにスカートを捲くり上げた。パンティが完全に見える位置までスカートを捲り上げると、役員は純白のパンティに覆われた形の良い尻を間近からじっくりと観察した。真理は自分で決めた境界線よりも遥かに上まで捲くり上げられたスカートを手で押さえ、じっと耐えるしかない。

不意にパンティのゴムが引っ張られ、真理はビクリとした。役員はパンティのゴムに指を掛け、中を覗いていた。役員が手を放すと、パンという音を立ててパンティが元に戻った。役員は面白がっているかのように何度もゴムを引っ張っては放し、最後にお尻側だけパンティを引き下げた。真理のお尻が半分程露になった。

「こっちを向いてください」

真理に回れ右をさせ、今度は純白のパンティに覆われた股間をじっくりと観察する。そしてお尻の時と同じようにゴムを引っ張る。役員が中を覗くと、ぷっくりとふくらんだ恥丘を覆う柔らかな繊毛が目に入った。時を同じくして、汗に蒸れた熱気と共に牝の香りが立ち昇った。

「あ、あのっ・・・」

たまらず真理が声を発した。下着をチェックすると言いながら、役員はお尻を覗き、今度は最も大切な場所を覗いた。さすがに黙っていられなかった。だが、後ろで半分露になった真理の尻を眺めながらもう1人の役員が言った。

「最近当社の下着に偽物がある事が判明しましてね。偽物と本物は主にゴムとクロッチ部分の造りに違いがあるんです」

だから今それを調べているのです、とでも言いたげだった。

真理は何も言えなくなった。いや、下着の真偽を調べることについては文句を言えたかもしれない。真理をがんじがらめにしていたのは下着の真偽などではなく、就職氷河期という大きな波だった。20社以上を受けてやっと辿り着いた役員面接である。時期的にもラストチャンスに近いことは間違いない。ここで下手なことを言って落とされたら───そう考えた途端、真理は文句を言うことも、抵抗することも、ここから逃げ出すこともできなくなってしまった。

真理の前に座っている役員は、股間を下から覗き込むようにしながら、クロッチ部分に横から指を掛けて引っ張った。不意にそこに冷気を感じて真理が息を飲んだ。

クロッチ部分を横から引っ張って、役員は目を見張った。レースで縁取られた隙間から見える柔らかそうな割れ目には、上から覗いた時に恥丘を覆っていたような黒いモノは全く無かった。無毛と言っていい大陰唇のあわいに、ピンクの肉襞が僅かに覗いている。摘む場所を変えて再びクロッチ部分を引っ張る。大陰唇の下端と会陰が目に入ったが、そこにも毛は無かった。役員は大きく息をつくと、ひょいともう1人の役員の方を覗いた。

「そのままこちらへ来てください」

後ろからもう1人の役員に声を掛けられて、真理は振り返った。

(そのままって・・・この格好のまま・・・?)

真理は疑問を口にすることができずに、タイトスカートを捲り上げ、お尻を半分曝した格好で後ろに向き直ると、もう1人の役員の前に立った。

「こちらに顔を寄せるようにして、腰を折ってください」

真理は言われたとおりの姿勢を取ったが、その姿勢は意外に辛く、役員の肩に頭を預けるような格好になった。上半身を安定させるために脚を開くと、下げられていたパンティが自然にずり上がった。

「ブラジャーは、ホックの造りとカップの裏側に特徴がありますので・・・」

役員の手がスーツの一番上のボタンと、ブラウスのボタンを1つ外した。目の前にいる役員が、これから何をするつもりなのかわかった気がした。だが、真理は役員の肩に頭を載せ、大きく腰を折ったまま動くことができない。左手を机について上半身を支えながら、右手でタイトスカートを捲り上げ、じっと目を閉じて頬を紅潮させている。

ブラウスの襟口から白いブラジャーに覆われた乳房が見える。重力によって垂れ下がることを強要された2つのふくらみと、その間に作り出された谷間の暗がり、そして間近に感じる20歳の短大生のむせ返るような香りに、役員は否応なく興奮した。

役員の手がブラウスの下に潜り込んできた。真理はいよいよというふうに目を硬く閉じる。右の乳房に手が触れた。手はそのままソロソロと進んでゆき、カップの縁をなぞって止まった。と、今度は後ろから手が入ってきた。先程パンティをチェックしていた役員が、スーツの裾から手を入れ、ブラウスの上から背中を撫でまわした。真理は肩をすくめるようにして、ぎゅっと縮こまる。

背中を撫でまわしていた手は、ブラのホックを捜しあてると、ブラウスの上から器用にそれを外した。プチッという音がして、柔らかな乳房を拘束していた力がふっと緩んだ。

真理の前に座る役員が、自分の頬を真理の顔に擦りつけるようにしてブラウスの奥を覗く。見知らぬ男の肌の感触と体臭に、真理の全身が総毛立った。役員はさらにもう1本の手をブラウスの中に潜り込ませると、片手で乳房を押さえ、もう一方の手でブラのカップを捲った。乳房を押さえる手指には、しっかりと小さな乳首が捕らえられていた。

「ん・・・?」

後ろから疑問の色を含んだ呟きが聞こえたと思った瞬間、ズルリとパンティが下ろされた。脚を開いたことで自然とずり上がっていたパンティは、お尻と太腿の境目とでもいうべきところまで再び下げられてしまった。「あっ」とも「はっ」ともつかぬ、吸い込んだ息が喉に引っかかったような声が役員の耳に入ったが、真理はビクリと身体を動かしただけだった。

後ろで座っていた役員が、再びパンティのクロッチを調べ始める。クロッチを弄りながら、真理の内股や会陰、大陰唇に触れると、目の前に曝された可憐なアヌスがその度にヒクヒクと反応した。

ブラウスの襟口から潜り込んだ手がもう一方の乳房を弄び、申し訳程度にカップの裏側を確認する。真理が苦しげな吐息を漏らしたところで、ようやく役員が言った。

「どうやら本当に当社の製品のようですね」

もはやどちらの役員がそう言ったのかも、真理にはわからなかった。