証明2

「え・・・ここで・・・」

ここでブリッジをするということがどういうことなのか、由紀にはすぐにわかった。由紀は今全裸で50センチ程の高さに積み上げられたマットの上に座っている。ブリッジをすれば、隠している胸と股間が男たちの目に曝されてしまう。しかも股間を自ら突き上げるという恥ずかしい格好でだ。

「どうしたの?出来るんでしょ?ブリッジ」

「で、でも・・・」

ふぅ、という溜息が聞こえた。

「しょうがないな。正直に答えなかったんなら、入れるしかないねぇ」

由紀は、ハッとなって田原の言葉を思い出した。正直に答えなかったら、全部の穴に入れる───

「で、できます」

「じゃ、やってみてよ」

周囲から聞こえる笑い声。目隠しをされ視覚を封じられているが故に、なおの事はっきりと聞こえてしまう。由紀は、ここにきてようやく質問の意図を理解したが、既に遅かった。

全ての穴に入れるということは、最悪の場合処女を奪われるということだ。いつか現われると信じている大好きな人のために大切なものを守る。そのためには、いくら恥ずかしくても耐えるしかないのだ。たとえそれが、不良たちの思惑通りだとわかっていても。

「お願いします・・・これで、お家に帰してください・・・」

「それはやってみてからだよ。早くしなよ」

由紀のお願いは、軽くいなされてしまった。仕方なく正座を崩してお尻を着く。恥ずかしいがどうすることもできない。目隠しの下でぎゅっと目を瞑って身体に力を入れると、手足の力で一気に胴体を持ち上げた。

パチパチと手を叩く音がした。

「いやぁお見事。でも、少し腰の突き上げが足りないな」

わざとらしい誉め言葉と拍手。

「もっと突き上げるんだよ」

ピシリとお尻を叩かれ、由紀の腰がクンと上がった。すぐに、もっと脚を開けと言わんばかりに内股を叩かれた。

14歳少女の未熟な肢体は、何も覆うものの無い股間を天井に向かって限界まで突き上げていた。ピンと張り詰めた真っ白な肌にお臍の窪みがアクセントをつけている。体重を支える脚は微かに震え、内股には筋が浮いていた。見る場所から見れば、恥丘の膨らみからお尻の割れ目まで全てが丸見えである。発育途上の乳房だけが、不当な姿勢への抵抗の意思を示すかのように、重力に押されながらもその形を保っていた。

「そのまま右手だけ外してみて」

何とか左手と頭で体重を支え、言われたとおりマットに着いていた右手を自由にする。ブリッジが出来るという証明は終わったはずと考える余裕は、由紀には無かった。

「右手でアソコを指してみてくれる?」

「・・・!?」

「目隠ししても場所はわかるんでしょ?早くしてよ」

何度か宙を彷徨った右手が、観念したように股間に向かって動いた。恥ずかしいのか、それとも微かな抵抗なのか、由紀の指はスリットではなく手前の恥丘で止まった。

「ああ、すぐ下にあるスジみたいなところがアソコなの?」

わざとらしく事細かに尋ねてくる。例によって返事を迫られた由紀は、はい、と返事をするしかなかった。

「スジってどれ?ちょっと指でなぞってみてよ」

(ゆ、指で・・・?そんなこと・・・)

周囲の笑い声。わかっていて訊いているのは明らかだ。男たちの前で突き上げさせられた股間のあわいを自らの指でなぞる。由紀は、あまりの恥ずかしさに気が遠くなりそうだった。ブリッジという慣れない姿勢も手伝って呼吸が荒くなる。

「早くしなよ。入れられたいの?」

ピクリと由紀の右手が反応し、少し震えながら徐々に動き始める。自らの指が恥丘の傾斜を下り、柔らかな唇の合せ目を捉えた。そのまま、合せ目に沿って会陰部まで下りて手を止めた。

「こ、これで───」

「それじゃ手で隠れて見えないよ。ちゃんと見えるように指一本でなぞってよ」

期せずして恥ずかしい部分を隠すことができたのも束の間、これでいいかと了承を得ようとした由紀の言葉は打ち消され、さらに恥ずかしい要求が突きつけられた。

少しの間があって、由紀の手がソロリと動いた。伸ばした人差し指が震えている。その震える指で、由紀は自らのスリットをゆっくりと下から上になぞった。

(い、いや・・・)

秘所に感じる自分の指。由紀は、処女を奪われるよりはと自分に言い聞かせ、男の前で自らスリットをなぞるという屈辱に何とか耐えた。

「何やめてんの?もっとわかるように何回もやってよ」

「そ、そんな・・・」

「何?何か文句でもあるの?」

「・・・」

由紀は、やり場の無い口惜しさに顔を歪ませた。どうして自分が・・・そう思っても、どうすることもできない。圧倒的不利な立場に居る由紀が、意見することなど許されてはいないのだ。

「う・・・くッ・・・」

由紀は、震える指でスリットをなぞった。不良たちが納得するまで、何度も、何度も。だが、不良たちの要求は、それだけでは終わらなかった。

「よーし、ブリッジはやめていいよ」

田原の声に、由紀はこらえ切れなくなったようにストンとお尻をマットに落とした。長時間無理な姿勢を強いられたことで息が上がり、頬が紅潮している。疲れ果てた中でも立てた膝をピッタリとくっつけ、右手で胸を隠しているのは、女の子としての恥じらいが無意識の内にそうさせているのだろう。

「次は・・・そうだ、クリトリスってどこ?」

田原は、疲れている由紀を気遣う様子など微塵も感じさせずに言った。自分の最も敏感な場所を示す言葉に由紀は動揺を隠せない。

「大体の場所は知ってるんだけど、詳しく教えて欲しくてさぁ」

わざとらしい田原の言葉。周囲から聞こえる笑い声が、由紀の心を一層嬲り上げる。

「・・・ねぇ」

声のトーンが明らかに変わった。由紀は、慌てて上体を起し、右手を自らの股間に移動させる。脚を閉じたまま、自らの秘所に触れた。心の中の葛藤を押さえ込み、ゆっくりと脚を開く。すぐに覆い隠すように置かれた手を咎められる。

「それじゃ見えないよ。さっきみたいに指一本でやってよ」

もっと開くんだよと言わんばかりに左右からぐいと膝を開かされ、バランスを崩しそうになる。

「ほら、みんな見えないって言ってるよ」

「・・・」

由紀は、震える手を何とか握り、人差し指を立てた。指先でスリットの上の方を指し、少し力を入れて押さえた。幾度も検査されたせいか、何となくではあったが自身の持つ敏感な突起の位置は把握していた。

「アソコはさっきわかったからさ。そうじゃなくてクリトリス、わかるんでしょ?」

言われたとおりクリトリスを指していると思っていた由紀は、田原の言葉の意味がわからなかった。いや、正常な思考ができる状態ではなかったのかもしれない。

「じれったいな・・・おい」

脚だけでなくスリットも開けと言っているのだと理解するより先に、不良たちの指がそこに触れていた。

「きゃぁッ」

不良たちの指が───誰の指かまでは由紀にはわからないが───由紀のスリットを乱暴に押し開いた。柔らかな大陰唇が左右に引っ張られ、ピンク色の湿潤な粘膜が覗く。無理矢理開かれた痛みに伸ばそうとした左手を後ろから掴まれ捻り上げられた。

「痛っ!」

「ちゃんとやれば寮の門限までには帰してあげるつもりなんだけどなぁ」

田原の言葉は、言外にこのまま嬲り続けることもできるという意味を含んでいる。だが、それよりも、自分が寮に住んでいること、その門限を知られていることに由紀は恐怖を覚えた。その気になれば寮の部屋まで行くことも可能だと言われている気がした。

「クリトリスだよ」

田原に言われてビクリとする。捻り上げられた左手が痛い。唇を固く結んで抵抗の意思を示すが、結局抵抗することは叶わない。背中から首筋にへばり付く男の身体、耳元に吹き付ける呼気におぞましさを感じながら、震える指を股間に伸ばした。眉間に皺を寄せ、少しでも男から離れようと顔を背けた状態で何とかクリトリスに触れる。由紀の意思とは無関係に内股の筋がピクッと反応する。田原の口許が歪んだ。