ラブレター5
「おいおい、また引き延ばす気かよォ」
由紀が固まっていると、中村が怒鳴った。由紀は、その怒鳴り声の大きさに思わずビクリと身体を震わせる。
「こんだけ待たせといて、詫びの一言もねぇのはおかしいよなぁ」
再び中村が怒鳴る。
「中村、まあちょっと押さえろ。さっきから言ってんだろ。由紀ちゃん恐がってるじゃねぇか。なぁ、由紀ちゃん、アイツ怖いよなぁ」
田原が由紀の味方であるかのように言った。
「ほら、由紀ちゃん謝りな。今ならまだ許してくれるから。アイツ怒ると怖いんだよ」
田原の言うことがほぼ嘘であることはわかっている。そしてその優しさが見せかけであることも。だが、この異常な状況下で意地を張って突っ張ることは、由紀にはとてもできなかった。
「す、すみませんでした」
由紀は、スカートを捲ってパンティを見せろという理不尽な要求に戸惑っただけである。それは、思春期の少女からすれば当然のことだ。だが、不良たちはそれを引き延ばしだと言い、由紀は何も悪いことをしたわけではないのに、謝ることを強要されてしまう。
写真を盾に取られ、大声で怒鳴られ、由紀はどうすることもできずスカートを捲りあげていく。だが、もう少しでパンティが見えるというところでその手が止まった。
「何やめてんだよ」
田原が、さっきまでの猫なで声とはうって変わった低い声で言った。由紀は、度重なる怒鳴り声と田原の脅しにビクビクしながら、やっとのことで言った。
「こ、これ以上は・・・パンティが見えて・・・」
「あ?パンティの検査だって言ってんだろうが!見せなきゃ検査になんねぇだろ!」
田原の怒鳴り声に由紀はヒッと息を飲んだ。田原の言い方は、さもパンティの検査をするのが当然であるかのようだ。さらに、長嶺の追い討ちが飛ぶ。
「第一俺たちは検査してやってんだからよ、一言お願いしてから見せるのが道理ってもんだろうが」
いつの間にか、不良たちが由紀の検査をしてあげていることになっている。長嶺のアシストに田原はニヤリと笑うと、再び猫なで声になって言った。
「由紀ちゃん、ちゃんとお願いするんだ。私、後藤由紀のパンティを検査してくださいって」
(そ、そんなこと・・・なんで・・・)
「へぇ・・・シカトかよ」
由紀が黙りこくっていると、田原が抑揚のない声で言った。人間味の無い無機質な声が、逆に由紀を恐怖に陥れる。
「あ・・・わ、私、後藤由紀の・・・パンティを検査してください」
「最初からそうやって素直にやりゃぁいいんだよ。オラ!さっさと見せろ」
長嶺に怒鳴られ、由紀は泣きそうになりながら、スカートを捲っていく。スカートが徐々に捲れていくにつれ、少し汗で湿った内股がヒヤリとする。
(いやっ・・・見えちゃう)
夏に似合わない白い肌に覆われた由紀の太腿が上に向けて徐々に太くなり、スッと内側に切れ込んだかと思った瞬間、純白のショーツに覆われた由紀の股間が現れた。
「お?純白じゃん」
「さすが優等生。中学生っぽくていいねぇ」
「おっ、ちょっと見ろよ。あれ、あのシワ」
「ん?おお、パンティが真中に寄ってんのか?」
「いや、パンティは結構ピッタリだろ。なのにあの位置、真中にシワが寄るっつーことは・・・」
「・・・ワレメの形が浮き出てる?」
「やらしいだろその言い方。もっと由紀ちゃんに気を遣ってやれよ」
「バーカ、ああいうデザインのパンティかもしれねぇだろ」
「あのデザインって校則違反か?」
「どうかな。いや、ありゃワレメだろ。ヒヒッ」
(やぁっ!そんな言い方しないでぇ!)
由紀のパンティは、下3分の1程、丁度股間の部分だけが見えていた。そこがどんな風に見えているのかただ言うだけではなく、わざと回りくどく喋ることで由紀の羞恥心を煽っているのだ。由紀は、ショーツに覆われたそこの様子を詳細に実況され、恥ずかしさと共に屈辱を感じてしまう。
「じゃあ由紀ちゃん、もう少し捲り上げてくれる?ゆっくりね」
田原が言った。その目は笑っていない。由紀は、抵抗することができずに震える手でスカートを捲り上げた。
「お、いいね~」
「確かにパンティはピッタリだな。結構土手が盛り上がってんなぁ」
「恥丘って言えよ。いや、ヴィーナスの丘かな?」
「どっちでもいいだろ。見ろよあれ。モッコリだぜ」
「由紀ちゃんって結構モリマンだね」
由紀は、今自分が不良たちからどう見えているか、不良たちが自分のどこに注目しているのかをいやでも意識せざるを得ない。
「後ろも検査しなきゃな」
「そうだな。由紀ちゃん、ゆっくり向こう向いて」
由紀は、一瞬の逡巡の後、ゆっくりと後ろを向いた。視線の先に相川を見つけて俯く。サイズがピッタリなのと、夏という季節も手伝って、由紀のショーツはピッタリとその肌に張り付いていた。そして悪いことに、前後の割れ目に沿ってシワを浮かび上がらせていた。
「おっと、後ろも大きくシワになってるじゃん。あれって・・・」
「お尻の割れ目じゃね?」
「位置的にもピッタリだしな」
「いやいや、だからああいうデザインのパンティの可能性もあるって言ってるだろ」
「前後の真中にシワのデザインが入ったパンティ?ぎゃはは、ヤラシイだけだろ」
不良たちは、わざとらしくわからないふりをする。それがお尻の割れ目に沿ってできたシワであることは一目瞭然だった。そこをあえてわからないかのように、ネチネチと言葉で由紀をいたぶるのだ。前に続いて後ろの割れ目についても言われ、由紀は恥ずかしさと悔しさで身体が熱くなる。
「待て待てお前ら。あれがただのシワなら丸く収まる話だ。由紀ちゃんは優等生だから校則を守ってるとは思うけど・・・検査だから実際に確かめさせてもらおう」
田原の声が耳に入り、由紀は思わず振り返った。
(確かめるって・・・何をするつもりなの)
そう思った時には、田原が既に傍に居た。
「由紀ちゃん、動いちゃだめだよ~」
由紀は思わず硬直する。田原が良からぬ事をする時は、いつもこの猫撫で声を出していた。恥ずかしさに俯く由紀の傍に、田原がゆっくりとしゃがんだ。スカートという覆いがなくなり、ショーツに覆われた丸いお尻が見える。その真中には、縦に大きなシワが寄っていた。そのシワを指でなぞる。由紀の身体がバランスを崩したように揺れた。
「由紀ちゃん、これってデザインなの?割れ目なの?」
田原は、由紀のお尻を覆うショーツの丁度真中にあるシワを指でなぞりながら言った。お尻の真中の部分にシワのデザインが入ったパンティなど穿くわけがない。他人に触られることなどめったにないその部分に男の指が這い回る感触を感じながら、由紀は恥ずかしさと緊張で何も言えなかった。
「ねぇ、どっちなの?デザイン?割れ目?」
再び田原が問いただす。そして、「ねぇ」と念を押すように言いながらパンティの横から指を入れ、クイッと引っ張った。
「あっ!わ、割れ目・・・です」
由紀は、ショーツの生地が肌から離れる感覚に、思わずそう答えた。
「割れ目?そうなんだ。何の割れ目なの?」
「お・・・お尻の・・・」
「何?」
「お、お尻の割れ目・・・です」
「この、ここにあるシワだよ?」
そう言って田原は、ショーツの上から何度も由紀のお尻の割れ目をなぞる。
「は、はい・・・そうです」
「ちゃんと言って。今田原さんがなぞっているのは、私のお尻の割れ目ですって」
「う・・・」
「あれ?違うの?」
「い、今、田原・・・さん、がなぞっているのは、私の・・・お、お尻の割れ目・・・です」
「ふーん。じゃあ、これはデザインじゃなくて、由紀ちゃんのお尻の割れ目に沿ってできたシワってことか。だってよ、君たち」
田原は、しつこくそのシワがお尻の割れ目に沿って出来ていることを確認してから、中村と長嶺に話を振った。2人の機転の利いた切り返しを期待してのことだ。田原の期待に応えるべく、中村が大きな声で言った。
「紛らわしいシワの確認で検査が遅れたんだから、謝れよ」
長嶺も調子を合わせる。
「だよな。謝れよ。私、後藤由紀のパンティが、お尻の割れ目に食い込んでいたせいでご迷惑をお掛けしましたって」
(いやっ!いやよ・・・!どうしてそんなこと・・・)
由紀が黙っていると、再び田原がパンティを引っ張った。
「ほら・・・ちゃんとこっち向いて謝りな、由紀ちゃん」
自分よりいくつも年上で身体も大きい田原に猫撫で声で言われ、由紀は抵抗できなくなってしまう。髪を金色に染め、眉を細く剃った強面の田原には、他の3人とは違う雰囲気があった。14歳の少女である由紀にとって、そんな田原を怒らせることなど出来るはずもない。
由紀は俯いたまま3人の方を向く。座ったまま間近で由紀の尻を見ていた田原の眼前に、ショーツに覆われた股間が現れる。俯いた視線の先に田原を捉え、由紀の顔がさらに赤くなった。ショーツの股間を凝視され、スカートを下ろしてしまいたい衝動に駆られる。だが、実際にそれを行動に移すことはできない。
「わ、私、後藤由紀のパンティが・・・お尻の、割れ目に・・・あっ!ひっ!」
由紀の言葉が悲鳴と共に中断された。いつの間にか田原がスカートの影に入り込んでいた。そして、その指を由紀の股間に這わせたのだ。
「おい、まともに謝ることもできねぇのかよ」
「どんだけ人様に迷惑掛けりゃ気が済むんだよ」
(い、いや!触らないで)
中村と長嶺の声は耳に入っている。だが、それよりも股間を襲う田原の指である。何とか指から逃れようと腰を引くが、その場から動くことができない以上、むなしい抵抗だった。いくら腰を動かしても、執拗に由紀の股間を───割れ目のスジを───なぞる田原の指から逃れることはできなかった。
「まさか謝らないつもりじゃないよねぇ?由紀ちゃん?」
中村が立ち上がる素振りを見せる。由紀を睨むその目には、明らかに相手を威嚇しようとする光があった。由紀に許された行動は、ショーツの上から秘所を嬲られながら震える声でこう言うことだけだった。
「わ・・・私、後藤由紀の、パ、パンティが・・・お尻の割れ目に食い込んでいたせいで、ご、ご迷惑を・・・お、お掛けしまし・・・アッ!?」
何とかそこまで口に出したところで、田原の指がショーツの中に入り込んできた。由紀は、思わず両手で股間を庇い、上体を折るようにして腰を引いた。捲り上げられていたスカートが元に戻る。と、田原が立ち上がる。そして、目だけは笑っていない笑顔とあの猫撫で声で言った。
「スカート下ろしていいって言ったっけ」
「そ、それは・・・」
「・・・脱いで」
「え・・・」
「スカート脱いで。じゃないと検査できないから」