女医の企み

「もしもし、私よ・・・そう、あの子のことよ」

玲子は、研究所の一室で携帯電話を手に取っていた。所長室の隣にある小部屋で、壁際に沢山のテレビ画面が見える。その画面のひとつに視線を送りながら、玲子は電話を続けた。

「あの子、親が外国に居るそうじゃない。そういう子の場合、親権者の同意が必要な手続きなんかどうしてるのかしら」

玲子の問いに、電話口の向こうから黒木が答える。

「親権者の同意って・・・例えば?」

「例えば・・・入院とかね」

言葉を発すると同時に、玲子の口許が歪む。

「入院?・・・ああ、そういうこと」

「そういうこと。承諾書はどうなるの?」

「恐らく、FAXか何かで送ってもらうことになるでしょうね」

「あら、やっぱり連絡するの。娘が入院となれば、さすがに戻って来るかしらね」

「そうねぇ・・・さすがに娘が入院となると心配よねぇ」

「検査入院って形ならどうかしら?」

「・・・伝え方次第かしら」

「伝え方?」

「あくまで念のために検査するだけで、心配はありません、とかね」

「あなたの腕次第ってことね」

「あら、言ってくれるじゃない。確かにその通りよ。そうすれば、入院の事実は伝わるけど・・・」

「あの子の両親が、帰って来る心配はない」

「そういうこと。忙しくてなかなか娘の面倒を見れないって理由もあって、面倒見がいいって評判のこの学校を選んだらしいから」

玲子は、ひとつ大きな息を吐いて立ち上がった。先ほど視線を送っていたテレビ画面の音声をオンにする。そこには、大股開きで内診台に固定されたままの由紀と、その周りを落ち着かない様子で歩き回る2人の学生の姿があった。

「しばらくここに置きたいわね」

「すぐ?」

「できればね。今日明日ってワケじゃないけど」

「今週中ってところかしらね」

「そうね。実習の学生もあの子のことが気に入ったみたいだから」

そう言って玲子はクスリと笑った。結城と佐々木が、監視カメラで撮られているともしらず、由紀の身体を触っていた。由紀は、まだ意識が戻っていないようだ。意識が戻ったら知らせるように言ってある。

「・・・でも、入院となるとちょっと心配ね」

「心配?」

「どこまでやったか知らないけど、あなた結構激しいじゃない?我慢できなくなって、あの子が親に喋っちゃう可能性もあるわよ」

「意外に親には言わないものだけど・・・否定はできないわね。さすがに入院は無理かしら・・・」

「そうねぇ・・・」

しばらく沈黙が続いた後、黒木が電話口の向こうで言った。

「ん~、とりあえずあの子に検査入院を勧めてみるわ。その反応を見て、判断ってことにしましょう。だめそうなら、別の手を考えるか、入院は諦めるしかないわね」

「わかったわ。よろしくね」

そう言って玲子は電話を切ろうとしたが、黒木が話題を変えた。

「ところで、今日はどうしたの?まだ時間的に早い気がするけど・・・」

「ああ・・・あの子気を失っちゃって」

「あら、また?今度は何をしたの?」

「またって・・・私にとっては初めてよ。ふふ・・・内診台で大股開きさせて、クリトリスを弄んだだけよ」

「弄んだだけって・・・相変わらずね」

「柴田がこの研究所に場所を変える判断をしたって事は、楽しめそうってことでしょう?そう考えると、ついね」

「そうね。ゆくゆくは私も参加できることを祈ってるわ」

「保健室での検査もさせるようにするわ」

「ありがとう。ところで、この後はどうするの?」

「とことんやるつもりだったけど、気が変わったわ。今日は、目が覚めたら帰すつもりよ」

「あら、どうしたの?」

「・・・あの子のせいで検査が長引いたから検査入院って形にした方がいいでしょ?」

「・・・そういうところは、落ち着いてるのね。さすがってところかしら」

「どういたしまして。それじゃね」

玲子は、電話を切ると、手の中にある携帯電話を見つめたまま、微かに笑った。

「あの子たち、放っておいて大丈夫?」

すぐ傍に須賀が居た。玲子は少し眉を上げると、無言のまま地下の一室を映し出すテレビ画面を凝視した。結城と佐々木は、お目付け役が居ないのをいいことに、意識のない少女の身体を弄んでいる。その手つきは遠慮がちであったが、彼らも健康な男子である。

「やりたい盛りの大学生・・・いつブレーキが外れるとも限らないわね。行きましょうか」

玲子も思うところがあったのか、画面を一瞥した後、須賀を伴って部屋を出て行った。

ガチャリとドアが開く音に、結城と佐々木が慌てて由紀から離れた。これまでの2人の行動を知っている玲子は、思わず笑いそうになるのを何とか堪えて言った。

「あら・・・実技練習?勉強熱心なのはいいけど、程々にね」

そう言って玲子はニヤリと笑った。一瞬怒られるかもしれないと思った2人の顔に安堵の表情が浮かぶ。

「この子は、今週半ば・・・それか来週あたりに検査入院させるかもしれないわ。もしそうなったら、身の回りの世話なんかはあなた達にも手伝ってもらうつもりだから、そのつもりで」

玲子の言葉を聞いて、2人はどちらからともなく顔を見合わせると、その顔に怪しげな笑みを浮かべる。マスクと帽子に覆われた顔から表情を読み取ることは難しかったが、その目は明らかに怪しげな光を宿していた。これまで行われた検査内容から、その入院の目的がただの検査でないことは2人とも承知しているようだった。

「そろそろ30分くらい経ったかしら・・・意識が戻らないことには、どうしようもないわね」

そう言って腕を組むと、玲子は内診台の上で幼い裸体を晒している由紀をしげしげと眺めた。

「まあいいわ・・・意識が戻るまで、少し役に立ってもらおうかしらね」

玲子がそう言うと、須賀が無言で動き始める。由紀の小陰唇をくわえ込んでいたクリップを外し、紐を固定していたテープを剥がした。脚を固定している台を操作し、その角度を狭めてゆく。徐々に開脚が小さくなるに従って、大きく延ばされていた小陰唇も小さくまとまってゆく。だが、完全にその姿を隠すことはなく、由紀のふっくらとした大陰唇からは、可愛らしい顔に 似つかわしくない赤っぽい肉襞が覗いていた。

須賀が由紀の身体に施された拘束を次々と緩めていくのを、2人の学生は不思議そうに眺めていた。てっきり、次の検査も由紀を拘束したまま行うと思っていたからだ。てきぱきと拘束を解いてゆく須賀と違い、何もしらない2人は、ただポカンとした様子でそこに立っているしかなかった。

由紀の手足を拘束していたバンドを全て外すと、須賀は2人に向かって言った。

「この子を診察台の上に移動させて」

結城と佐々木は、顔を見合わせてからおずおずと動き出した。内診台を挟んで、左右から由紀の膝の裏と脇の下に腕を回す。2人でコクリと頷いた後、せーのという掛け声とともに由紀の身体を持ち上げた。

「意識の無い人間の身体は、思っているより重いわよ。気をつけなさい」

玲子の声に、2人は心の中で同意した。僅か14歳の少女であるにもかかわらず、由紀の身体は想像以上に重かった。頭が後ろに投げ出されないように不自然な体勢で支え、つまずかないように少しずつカニ歩きのように進みながら、何とか診察台の傍までやって来る。佐々木が診察台を避けるように体勢を変え、由紀の脚を白いシーツの上に載せる。ドサクサ紛れに尻の割れ目に指を入れ、由紀の下半身を台の真中に置いた。結城も、脇の下から通した手で乳房に触れながら、診察台と平行になるように由紀の上半身を下ろした。後頭部をぶつけないように気を付けながら、ゆっくりと由紀の身体を診察台に載せると、柔らかな膨らみがプルンと揺れた。

意識を失くし、全裸のまましどけない格好で診察台に横たわる少女を見て、結城はゴクリと唾を飲んだ。穢れを知らない寝顔と透き通るように真っ白な身体は、ほんの先程まで内診台に拘束され、その身体を弄ばれていたとは思えない。今まで行われていた検査の内容を知っている結城にさえ、由紀の身体には無垢という言葉がぴったりと思えた。ただひとつ、長時間不当な変形を強いられていた肉襞が僅かな綻びとして顔を覗かせている以外は───

「いい機会だから、14歳の少女の乳房や性器について、見た目や触り心地を確かめておきなさい。医学書と実物は違うわよ」

玲子は、診察台の傍に立って無言で少女の肢体を見下ろしている2人に言った。これまでの玲子の言動を目にしていた2人は、もはや驚かなかった。「はい」と返事をすると、少女の未熟なふくらみを手に取り、いかにもその具合を確かめているかのように握り、揉んだ。そして脚を開くと、その付け根にある合わせ目を開き、襞をつまみ、その細部までじっくりと観察した。

2人の男に成長途中の乳房を揉みしだかれ、その尖端にある突起を摘まれ、擦られ、そして転がされる。男を知らぬ合わせ目を開かれ、その中に息づくサーモンピンクの柔肉を摘まれ、伸ばされ、観察される。意識を失ったままの由紀は、何も知らないまま無垢な寝顔を2人の眼前に曝し、時折ピクン、ピクンとその身体を震わせた。