引き受け過ぎた不浄2

麻美と絵美ちゃんが壁際に並んで立たされ、その前に住職さんがいる。絵美ちゃんはずっと目を伏せて下を向いている。麻美は真っ赤な目で時折鼻をすする仕草をしていた。住職さんが「本当はこんなことをしたくはない、でも言うことを聞かない子は仕方がない」と言っていた。

妹が見ている前でのお尻叩きがこたえたのか、竹の棒で叩かれたのがよほど痛かったのか、とにかく麻美は住職さんの言うことを素直に聞いているみたいだった。心の中ではどう思っていたかわからないけど、少なくとも僕が見ていた限りはそうだった。

「七瀬麻美さん、川崎くんのお尻の穴を舐めなさい」

住職さんの言葉で、僕は再び湯船の縁に深く腰掛ける。少し前屈みになってお尻を突き出したような格好で、膝の上で指を組んだ。

麻美がゆっくりと水を張っていない湯船に入る。湯船の方は見なかったけど、気配で麻美が後ろに座ったのがわかった。

いよいよ麻美が僕のお尻の穴を舐める。いや、いよいよ麻美は僕のお尻の穴を舐めさせられるんだ。そう思った途端、再び胸の鼓動が早くなる。麻美にお尻の穴を見られるという恥ずかしさなんてすぐに消し飛んだ。

住職さんが僕の隣に立っている。その視線は僕の背後、そこに居るであろう麻美に向けられていた。

冷たい───

麻美の指がお尻に触れた瞬間、僕はそう思った。運動会のダンスで麻美と手を繋いだ時のことがふっと脳裏をよぎる。残暑の日差しを受けるグラウンドで、ひんやりとした冷たさが心地よかったっけ。

麻美の指は、戸惑いながらもゆっくりと、そして優しく僕の割れ目を開いた。麻美の繊細な指の動きが、やけに丁寧に感じられる。ふと、麻美の吐いた息を感じた気がした───

「ぅぁっ!」

自分でも予想していなかった声が出てしまった。思わず腰が浮きそうになる。僕の声に驚いたのか、麻美の指からふっと力が抜けた。

「続けなさい」

間髪を入れずに住職さんが言った。先程よりも従順になった麻美の指が、再び僕の割れ目を開く。麻美の頬が微かに触れたのがわかった。

「もっと舌を伸ばしてしっかり舐めなさい」

麻美の舌先が僕の排泄孔を突付いた。声が出そうになるのをぐっとこらえる。身体に力が入っているのが自分でもわかる。麻美の舌の感触と同時に背筋を走るゾクゾクするような感覚。それが純粋な身体感覚なのか、クラスメートにそんなところを舐めさせているという背徳感なのか、僕にはわからなかった。

「目を開けてちゃんと見なさい。不浄を引き受けていただいたのですから、感謝の気持ちを込めて丁寧に」

麻美は一体どんな気持ちで僕のお尻の穴を舐めているんだろう。僕のお尻の穴を見てどう思っただろう。いや、麻美は眼を閉じているかもしれない。でも味は感じているんじゃないか───色々な考えが麻美の顔と一緒に浮かんでは消える。

そんなことを思い浮かべながらも、僕の身体は素直だった。背筋を走るゾクゾク感も、全身が粟立つような感覚も、気持ち悪いからじゃない。その証拠に僕はさっきよりお尻を突き出し、前屈みになったお腹に硬くなった亀頭が触れているのを感じていた。

「ん・・・ッ」

耐え切れなくなったかのような吐息と同時に麻美の指が緩み、柔らかな舌がピチャッといやらしい音を立てた。と、麻美に手を伸ばす住職さんが視界に入る。同時にお尻に押し付けられる麻美の顔を感じた。

「ぅ・・・ふッ」

それまで一生懸命我慢していたんだろうか。少し荒く、生温かい息をお尻に感じる。お尻を舐めるのは避けられないとしても、目を閉じて息を止めれば、見た目と臭いは感じなくて済む───そんな考えが麻美にはあったのかもしれない。けれど、結果的に住職さんはそれを許さなかった。住職さんは、麻美の我慢なんて到底通用しないくらい長く、そしてしつこく僕のお尻の穴を麻美に舐めさせたんだ。

「七瀬絵美さん───」

麻美の方が一段落したところで、少し離れた場所から僕らを見ていた絵美ちゃんに住職さんの声が掛かった。胸とアソコを手で隠し縮こまっていた絵美ちゃんは、一体何を要求されるのかと怯えた瞳を潤ませていた。

「舐めなさい」

住職さんの言葉に、絵美ちゃんは戸惑いの表情を見せる。今まさに姉の麻美が僕のお尻の穴を舐めさせられるところを目の当たりにしたばかりだったから仕方なかったと思う。姉が舐めたのだから、自分は舐めなくて済むと思っていたのかもしれない。僕も「また?」と思ったけど、すぐに住職さんの言わんとすることがわかった。

「こっちです」

空の湯船に足を下ろそうとしていた絵美ちゃんが、住職さんの声に顔を上げる。住職さんは、湯船ではなく僕の足元を指差していた。

絵美ちゃんは、これから何をするのかわからなかったんだろう。不安そうな表情で視線を泳がせながら僕の前まで来た。すると、住職さんが近づいてきて僕の上体を起こさせ脚を少し開かせた。絵美ちゃんが視線を逸らす。

と、斜めを向いた絵美ちゃんの顔が、住職さんの手によって無理矢理僕の股間に近づけられた。既に硬くなっていた棒に感じる柔らかい頬の感触。嫌がって顔を離した絵美ちゃんの頬から、透明な液体が糸を引いた。

「舐めなさい」

再び住職さんが言った。手にはあの竹の棒を持っている。昨日自らもお尻叩きの刑を受け、今日は麻美が自分より数段激しく叩かれるのを目の前で見た絵美ちゃんは、言うことをきくしかなかった。

絵美ちゃんは、ギュッと目を閉じて恐る恐る顔を近づけてきた。邪魔をしないように、僕はさっきより少し脚を開く。絵美ちゃんは、膝立ちになって不自然に両手を胸の前で縮こまらせている。床に手を着いた四つん這いの格好も、僕の脚に手を置くのも嫌だったんだと思う。

「目を開けてちゃんと見なさい。不浄を引き受けていただいたのですから、丁寧に気持ちを込めて舐めなさい」

さっき麻美が言われたのと同じようなことを絵美ちゃんも言われた。これは僕が引き受けすぎた不浄を麻美と絵美ちゃんに戻す作業だ。不浄を引き受けるという目的は同じでも、男尊女卑という風習を引きついでいるがために、麻美と絵美ちゃんに対する住職さんの当たりは強かった。

絵美ちゃんは目を開けたものの、視線は少し僕の股間から外れていた。住職さんのプレッシャーに押されるようにおずおずと顔を近づける。徐々に膝を折り、正座に近くなる。大きくなった竿の間近まで近づいた時には、絵美ちゃんは再びギュッと目を閉じていた。

逡巡の後、絵美ちゃんが伸ばした可愛らしいピンクの舌先が、先っぽの鈴割れに触れた。既に大きくなっていた息子の先端に感じた柔らかな刺激。反射的にピンッと起ち上がった竿先が、ツンとした絵美ちゃんの鼻先に当たった。

鼻先を掠めた息子に反射的に顔を背けた絵美ちゃんは、ちょっと躊躇ってから、おずおずと竿に手を伸ばしてきた。麻美と同じようにひんやりとした絵美ちゃんの指が竿に触れ、再び息子がビクリと反応する。絵美ちゃんの指に動きを封じられた息子が、脈打ったような気がした。

絵美ちゃんの指は遠慮がちで、持つというよりも触れるという表現がピッタリだった。手で触れているから位置がわかるのか、目を閉じたまま口許を近づけてくる。少し眉間に寄った皺が、可愛らしい顔に陰を落としていた。

再び絵美ちゃんの舌が竿に触れた。柔らかな感触が亀頭を這う。そのまま竿の横、そして裏側へ。時折触れるピンクの唇や上気した頬、柔らかで温かい舌の感触とひんやりとした指の感触、少し苦しそうな吐息───

絵美ちゃんが動く度にサラサラと流れる艶やかな黒髪を太腿に感じながら、僕は目を閉じた。