村の慣習
あの日のことを僕は今でも鮮明に憶えてる。5年前の夏、僕ら家族が村を出る直前にあったひなさき様の儀式。中学1年から参加することになったひなさき様も、高校1年のあの年で4回目だった。結局あの年が最後だったけど、あの時のひなさき様は僕にとってとても思い出深いものになったんだ。
「なあ、川崎んち引っ越すって本当か?」
夏の日差しが照り付ける中、土が剥き出しの道を歩きながら友達の西山が言った。僕の家族は数年前からこの村に住んでるけど、父親の仕事の関係で引っ越すことになった。僕がその話を聞いたのが昨日なのに、もう西山はそのことを知っていた。
「うん本当だよ。この村に居るのはあと1ヶ月くらいかな」
「そうかー・・・。残念だなあ」
「ひなさき様に出れなくなるから?」
「ハハハ、そうそう」
ひなさき様っていうのはこの村に古くから伝わる慣習で、年に1回お寺にある離れの掃除をする儀式のことだ。ひなさき様はお寺の離れに祭られてる神様の名前なんだけど、村のみんなはこの儀式自体をひなさき様って呼んでた。
ひなさき様に参加するのは選ばれた子供だけで、毎年お寺の住職さんからお知らせがある。選ばれた子供といっても、一学年の人数が一桁だったり全くいなかったりするこの村じゃ、ほぼ全員が参加するといってよかった。
お寺の離れを掃除する儀式に参加できなくなるのが何故残念なのかっていうと、それにはちゃんと理由がある。ひなさき様の時は、みんな裸にならなきゃいけないんだ。男も女も。つまりひなさき様に参加すれば、憧れのあの子やかわいいあの子の裸を堂々と見ることができたんだ。それにもしお目当ての子の「不浄を引き受ける」役目になれば、その子の身体に触ることもできた。そんな行事に来年から参加できないなんて、残念以外の何者でもなかった。
「七瀬んトコの不浄を引き受けるの、誰かな?」
西山は目を輝かせて訊いてきた。
「わかんないよ。住職さんが決めるんだから」
「あ~、俺にやらせてくれねーかなー」
七瀬っていうのは、僕と同級の女の子だ。下の名前は麻美。この村に居る3人の高校生のうちの1人で、唯一の女子高生というやつだ。麻美には絵美っていう中学1年の妹がいて、今年からひなさき様に参加する。七瀬美人姉妹といえば、この村で知らない者はいない。だいたい男子1人で女子2人の不浄を引き受けるから、うまくすればこの美人姉妹を独り占めすることもできるはずで、西山はその事を考えていたんだと思う。
不浄を引き受けるっていうのは、簡単に言えば穢れを一時的に預かるってことだ。ひなさき様が祭られている離れは男子禁制なんだけど、女子でもそのままじゃ入れない。衣服を全て脱いで生まれたままの姿になったあと、身体を清める必要があるんだ。その時は女子の身体に触れるから、もし七瀬姉妹の不浄を1人で引き受けることになったら、村一番の美人姉妹の身体を独り占めにできるって寸法だ。でも誰が誰の不浄を引き受けるかは住職さんが決めるから、そんな上手い話にはならないと思った。
「七瀬の妹見たか?絵美ちゃん、かわいいぜ~。しかも今回が初参加。あ~・・・」
西山の言いたいことはよくわかる。一応古くから伝わる慣習だからあまり大きな声では言わないけれど、僕らにとってひなさき様はまぎれもなく日頃の欲求を満たす行事だった。しかも初めて参加する子の不浄を引き受けるというのは、僕らの中でも大きなことだった。何せ家族以外には見せたことすらない身体に、この手で触れることができるのだから。
僕らがお寺の門の前に着くと、僕らを除く全員の子供が集まっていた。下は中学1年から上は高校1年まで、僕らを合わせて男子が4人に女子が8人だった。七瀬姉妹も居た。これで麻美は僕と同じく4年連続だ。麻美は僕らの姿に気付いたけど、ちらりとこちらを見ただけですぐに視線を逸らした。
「はい、全員集まりましたね。それではひなさき様のところに行きましょう」
門の傍でこちらを見ていた住職さんが言った。夏の日差しが照り付ける中、真っ黒い着物を着て暑くないのだろうか。一瞬そんなことを考えたけど、すぐに頭の中は誰の不浄を引き受けることになるのかという考えで一杯になった。
離れへの道を進みながら、視線は知らず知らず女子の後ろ姿を捉えてしまう。みんな行儀よく住職さんの後を付いて行っている。七瀬姉妹は女子の中では一番後ろから、2人で手を繋いで歩いていた。妹の絵美ちゃんはキョロキョロと辺りを見回したり、姉の方を見たりしている。やっぱり不安なのだろうと僕は思った。
しばらく歩くと離れに着いた。ついにひなさき様の儀式が始まる。男子はみんな誰の不浄を引き受けることになるのか、住職さんの言葉を今か今かと待っている。女子は男子と違って、みんな俯きがちになり、不安そうに身体を縮こまらせている。誰が不浄を引き受けようと全裸を曝すことになるのは変わりないから、当然といえば当然かもしれない。住職さんがこっちを向いた。
「川崎くん、七瀬麻美さんと七瀬絵美さんの不浄を引き受けてください」
僕は一瞬耳を疑った。西山の言っていた事が僕のこととして現実になって、危うく「えっ?」と声が出そうになった。
続けて名前が呼ばれてゆく。だけど男子たちの落胆ぶりは明らかだった。一番最初にメインディッシュが無くなったのだ。みんな態度にこそ出さなかったけど、がっかりしているのは間違いなかった。こうして僕は幸運にも美人姉妹の不浄を引き受けることになったんだ。
「ひなさき様に失礼が無いよう、服を脱ぎましょう」
僕らは住職さんに促されて、離れの前に張り出した板の間に上がった。室内へと続く観音開きの扉の前に2部屋くらいの広さがある板張りのスペースがあり、住職さんを合わせた13人がそこに集まった。男子と女子が向かい合うように整列し、僕の前には七瀬姉妹が居た。
以前に参加したことがある連中は慣れたもので、さっさと服を脱いでゆく。でもそれは男子の話だ。女子は以前に参加したことがあっても、なかなか男子の前で服を脱ぐことはできなかった。まして絵美ちゃんは今年が初参加だ。麻美から話は聞いていただろうけど、そう簡単には決心できないみたいだった。
「早く脱いで」
住職さんが急かした。今年は中学1年生以上の男女がちょうどこの12人だった。僕ら男子は今ここに居る女子のことは全員知っていた。同じように女子も4人の男子のことは知っているだろう。クラスメート、先輩、あるいは後輩、皆何かしら知った顔だった。そんな中で皆が裸になる。今思えば考えられないことだけど、当時は村の慣習ってことでみんな納得せざるを得なかったんだ。
麻美は何とか服を脱いで裸になった。けれど絵美ちゃんは、パンティをなかなか脱げない。中学1年は1人だけのはずだから、クラスメートは居ない。でも、初めてひなさき様に参加した絵美ちゃんには、4人の男子の前で服を脱ぐことはかなり辛いはずだった。さらに悪いことに、絵美ちゃん以外の女子はみんな裸になってしまい、今や男子の視線は絵美ちゃんに集中していた。
裸になって胸とあそこを手で隠している姉の麻美。俯いて胸を手で隠し、パンティを脱ぐことができない妹の絵美。ただでさえ美人の2人には男子の視線が集まる。そんな中絵美ちゃんが詰まっちゃったもんだから、みんなが今か今かと待ち受けることになっちゃったんだ。
「早く脱がないと、お尻叩きですよ」
住職さんの言うことは本当だった。ひなさき様では何かあると、大体お尻を棒や手で叩かれた。これがまた結構痛くて、初めて参加した時は僕も叩かれて泣きそうになった記憶がある。
麻美が小声で急かしているのが聞こえる。絵美ちゃんは住職さんと麻美を替わりばんこに見てから、決心したようにパンティに手を掛け、一気に下ろした。まだ毛の生えていない幼い割れ目が露になった。結構上付きで、正面から縦スジがよく見えていた。絵美ちゃんはパンティを足首から抜くと、すぐに胸とあそこを手で隠した。麻美の背中に半分隠れるようにしている姿が、初々しくてとてもかわいらしかった。
全員が服を脱ぐと、住職さんが女子を横一線に並べて気を付けをさせる。下の毛が生えていないかチェックするんだ。下の毛は穢れた物とされていたから、ひなさき様の部屋に入る前に剃っておかなくちゃいけない。住職さんは女子の前で屈むと、1人1人のあそこをじっくりとチェックした。8人居る女子の中で、下の毛が生えていたのは麻美だけだった。
麻美は去年も剃られたけど、自分で剃っちゃいけないってことになってるから、今年もみんなの前で剃られることになった。麻美以外の女子が男子と同じ場所に移動して、麻美は扉の前の一段高くなっているところに座らされる。体育座りから後ろに手をついて体重をかけ、足を開かされる。丸いお尻の肉が床にぺったりとくっついて、真っ直ぐに変形しているのがエッチな感じがした。誰かがゴクリと唾を飲んだ。
住職さんは、麻美の下の毛を安全カミソリで剃った。下の毛を剃る作業は、危ないからって理由で僕たちにはやらせてくれなかった。麻美は顔を赤らめてじっとしている。絵美ちゃんは、姉が下の毛を剃られる様子を不安そうに見ていた。住職さんが影になってよく見えなかったけど、ゾリ、ゾリって音は聞こえたし、時々きゅっと目をつぶったり、びくっとする麻美の様子がたまらなかった。
以前覗いたことがあるけど、住職さんはすごく丁寧に毛を剃る。クリームをつけて全体を剃った後、女子のあそこのお肉を指でつまんで引っ張るんだ。そうすると、剃り残しが結構見つかる。一番外側の大きなお肉をつまんで剃ったあと、あそこを開いて中のお肉もつまんで引っ張り出して確認していた。つまんで、引っ張って、剃る。住職さんが邪魔で見えなかったけど、いつも同じ教室で勉強している麻美が大事なところを住職さんにつままれ引っ張られていると思うと、とても興奮した。
麻美の下の毛を剃り終わると、いよいよ僕らの出番だ。僕は七瀬姉妹の不浄を引き受けることになった幸運に感謝しながら、最後のひなさき様を精一杯楽しもうと心に決めた。